このたび、ナノ・ブレインのオームページに新しく「トピックス」というページがオープンしました。ナノ・ブレインに関する様々なことをお伝えしていきたいと思います。

 

カーボンナノチューブファイバーの医療分野への応用(2017.3)

 

平成28年度9月から、福井県と産総研の支援を受けて「カーボンナノチューブファイバーの医療分野への応用」と題する調査研究を実施しました。20163月まで在職した福井高専において、JSTのシーズ発掘試験、文部科学省の科学研究費補助金など複数の助成金、企業との共同研究費を基盤にて医学部や一部上場企業と共同で、カーボンナノチューブ(CNT)を用いた使い捨てペーストレス脳波電極の開発を行ってきました。基本特許(平成257月査定、特許公報JP 5306886を取得し、さらなる出願もありました。開発した脳波電極は、X線CTやMRIとの同時観察を可能にし、脳外科手術の安全性を高めました。しかし、脳波を伝送するシールド線には密度の高い金属線を用いており、X線CT画像においては脳波電極に近いシールド線の一部が白く(アーチファクト)なりました。一方、金属はMRI画像取得の際、MRI装置の磁場を乱したり、発熱したりするため、持ち込みが禁止されています。そこで、本可能性調査研究では、産総研が開発した単層カーボンナノチューブファイバーを芯線とするシールド線の開発の可能性について検討し、プロトタイプが完成しました。

 

基調講演:水素エネルギー社会実現に向けて(2017.3.19)


 

 2017年3月19日、福井市の県産業会館で開かれた「第48回あすの地域社会を築く女性のつどい」で行った基調講演の様子が福井新聞に掲載されました。この「女性のつどい」は循環型社会の実現を目指す福井県生活学校連絡協議会が主催したもので、講演の演題は「水素エネルギー社会に向けて」であった。水素エネルギーを地球温暖化とエネルギー資源の枯渇の問題の解決策として位置づけ、具体的データに基づいてお話しした。現在、ジュースやお菓子などの紙パックに使用されているアルミニウム、アルミホイル、プラスチックフィルムのコーテング膜として使われている廃アルミが有効な水素の発生資源として活用できること、地球上で8番目に多いMgは水素発生源として、また高密度のエネルギー運搬手段として有効であること、これらが水素エネルギー社会実現のためのポイントであることを強調した。Mgは水と反応して水素が発生するので燃料電池で電気に変換した後、生成物の水酸化マグネシウムから太陽ネルギーによってMg金属が再生するので、理想的な再生エネルギーといえる。Mgは金属のまま運搬すれば、水素ガスにして運搬するよりはるかに輸送コストが低い。これらは東工大を中心にして技術が確立してきたが、Caも水と反応し、生成物はアルミニウムと太陽エネルギーにより金属にMgの場合より低温で再生する。これは私が開発に取り組んだテーマである。水素エネルギー社会の実現は日本政府が目指すエネルギー戦略の一つになっている。なお、講演資料は5ページの論文になっている。

 

 

 

シニアの起業(福井新聞掲載2017.2.28)

 

  2017228日(火)福井新聞に掲載された記事は、メインタイトルが「シニア起業挑戦広がる」、サブタイトルが「コンサル、培った経験、人脈が武器」でした。シニアの起業に対するハードルが下がれば、経済や地域の活性化につながることから特集記が組まれたようです。最近、50代、60代で起業する「シニア起業」が注目されていますが、3040%が1年以内に廃業してしまうと言われています。それは「経営」を知らずに起業してしまうのが最大の理由らしいです。私の場合、起業してから創業塾で経営について学び、ビジネスプランも立案しました。他方、先に起業した友人、先輩・後輩、教え子から会社経営についご教示いただいています。

 

東京都立産業技術研究センターでの招待講演(2016.12.8)

東工大キャンパスイノベーションセンターでの招待講演(2016.4.18)

電気科学技術奨励賞(2015.12.23)